NR.星野源太のサプリメント寺子屋

サプリメントアドバイザーとして、お役に立つ情報を書いていきます。

健康でいたければ知っておきたい『機能性表示食品』

機能性表示食品(きのうせいひょうじしょくひん)てなに?

 

近ごろ『機能性表示食品』という言葉を聞いたり、文字を見たりするようになったかもしれません。

 

それって何だろう? その疑問にすこしお答えしたいと思います。

 

2015年4月1日から[機能性表示食品制度]が始まりました。

 

日本では、食品に関して体の部位の表示や機能(どのように働くか)を説明する表示が認められていません。

ただし、国が許可した保健機能食品である特定保健用食品(トクホ)と栄養機能食品にはその表示が認められています。

たとえば、「血圧が高めの方に適する食品。」とか「ビタミンAは、夜間の視力の維持を助けるとともに、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」といった表示です。

箱の表やボトルの裏側などに必ず書かれています、一度は目にしたことがあるかもしれません。

『機能性表示食品』は、新たに保健機能食品の3番目の分類として位置づけられました。

 

[機能性表示食品制度]は、規制改革会議の答申を受け2013年6月14日に閣議決定された制度です。

アベノミクス第三の矢、成長戦略の一環として健康食品の機能表示が解禁され、アメリカで1994年に制定されたDSHEA法を参考に作られました。

安部総理「成長戦略第3弾スピーチ」(平成25年6月5日 内外情勢調査会にて)にあるように、「国民が自らの健康を自ら守る」、そんな時代になってきています。

国民が食品の機能性を理解し、自らの意思で選択して自らの健康維持に役立てるための制度とも言えます。

その背景には、高齢化社会による社会保障費問題が上げられます。特に医療費の高騰で財政が圧迫され、いまの医療保険制度の存続が難しくなっています。今後、自己負担額が増え、家計を圧迫することが予想されます。

食品の「体を調節して健康を維持する機能」に注目し、これを国民が上手に活用し、日々の食事を考えることで、手軽に健康を維持・増進しやすい仕組みを作り出そうというものです。

 

なにを今さらというお声もあるかもしれませんが・・・

 

もともと食べ物(食品)には、効能効果があることは古来より人類は知っていました。

医食同源という考え方がそれを物語っています。また、漢方薬の中にも先人たちの知恵が引継がれています。

たとえば、ダイコンは、「消化促進、咳止め、葉は風呂に入れて血行促進する」。ゴマは、「滋養強壮(体質を改善して強い体をつくる)」。ショウガは、「すりおろしたものを湯でうすめて砂糖を入れて、カゼのひき初めに飲む。」など食べ物には本来持っている力があります。

 

 昭和33年以前の薬事法では、食品は効能効果を標記してもよかったのです。

しかし、当時の製薬会社の圧力に押されて現在の法律になったのです。

その後日本が高度成長をとげる中、医療業界も国の保護のもと大きく成長しました。

特に製薬会社は、右肩上がりの成長を続けました。

病院で処方される薬の量は、ビックリするほどでした。一回の処方で出される薬の量が、いまのレジ袋いっぱいになることは珍しくありませんでした。

製薬会社の接待交際費などの使い方はそれはすごかったです。製薬会社の若い営業は、接待交際費で生活でき、給料を全部預金したなんて当たり前でした。

まぁ、いろいろなところにお金は流れたと思います。

医療領域は、聖域ともいわれ、構造改革がなかなかなされませんでした。

しかし、バブル崩壊を機に医療改革が断行されました。“ない袖は振れぬ”ということです。診療報酬改定で診療報酬は下がる一方でした。病院がつぶれるなんて考えてもみませんでしたが、それが現実となりました。

 

60年近く薬漬けにされた国民が、「医療費が財政を圧迫するので、これからは健康管理は自分の責任ですよ。」といわれたわけです。

医療費高騰の大きな原因の一つは、生活習慣病(がん、循環器障害など)です。食生活の乱れがおもな原因といわれています。

健康食として、世界が見習いたい古来より受け継がれた「日本食」の文化は、食生活の欧米化が進み、崩壊しつつあります。

 

現代の日本国民は、食事による健康の自己管理がはたしてできるでしょうか・・・

健康食品に依存し、健康食品ということばに翻弄されているのではないでしょうか。

「バランスのとれた食事を一日3食、決められた時間に食べましょう。」は、理想です。忙しくて、不規則な生活をしている現代の日本人にとって、現実的にはとても無理なはなしです。

 

そこで、[機能性表示食品制度]が始まったことをきっかけに、食事の中に、かしこく健康食品を取入れてみませんか。

そのためには、健康食品について正しい知識を身につけることが大切です。

そのお手伝いが、できればと思っています。

 

23代目 源太      

                                  2016.4.16